アイスコーヒーに砂糖ではだめなの?~砂糖の水に対する溶解度~
こんにちは。
“男らしさとは何なのか”をたまに追求してみようかなと思うギンです。
例えばそう、ジャムのふたのびん。これを、そう。おなごたちが、「あかなーい」となったときに、「どれ、かしてみんしゃい」といって軽々とヒョイと開けれたら男らしいこと間違いなし!
そんなビンの開け方のコツを伝授するぞよ。
それは最後に。
ところで皆さん。そんなジャムはパンにつけるのが一般的ですが、コーヒーには何を入れますか?砂糖とフレッシュですか。でもそれはホットコーヒーだったらですよね?実は私が以前にやっていたパン屋では、コーヒーも出していました。
砂糖やらフレッシュやらはセルフだったので、お客さんがご自身で持っていくわけですけど、アイスコーヒーに砂糖を持っていく人がいて「えっ?」と思ったことがあります。意外にホットコーヒーには砂糖でアイスコーヒーにはシロップっていうのを知らない人がいるんですね。
コーヒー出すのがベテランのパートさんなら、ちゃんとお客さんに「アイスコーヒーにはシロップだよ」とか言ってくれるんでいいんですけど、初々しいバイトの子だと、なかなか照れちゃって言えずに、気づいたらアイスコーヒーに砂糖を入れてしまって飲んでるお客さんもたまにいました。案の定戻ってきたグラスには砂糖がたっぷり沈んでました。
さて、皆さんはコーヒーはホットコーヒーには砂糖、アイスコーヒーにはシロップを入れる理由って知ってますか?
今回はその理由と溶解度ということについて考えていきたいと思います。
なんでアイスコーヒーにはシロップなの?
簡単に言えば温かいコーヒーには砂糖が溶けやすく、冷たいコーヒーには砂糖が溶けにくいからなんですね。溶ける量が2.5倍くらい違うんです。
ただ、アイスコーヒーに砂糖が溶けないわけではないですよ。仮に200mlのアイスコーヒーだったら大体360gくらいの砂糖が溶けます。スティックシュガー1本が3gだったら120本入れれますね。ただし時間かけて一生懸命かき回さないとなかなか溶けませんし、飲めなくなるのでやめましょう。
もう一つの理由は甘味の感じ方です。これはこちらに詳しくやってます。
なので、アイスコーヒーにはシロップなんですね。よくガムシロップなんて風にも言いますね。なんでそういうふうに言うかはこちらです。
どんだけ溶けるのかという溶解度。
ここで溶解度(ようかいど)ということについて少し触れたいと思います。夜叉姫は妖怪度50%ですね。たぶん。
まず溶解度とは、ある一定の量の溶媒(ようばい)に溶けるある溶質(ようしつ)の限界の量のこと...って、わからん!溶媒とか溶質とかなんじゃらほいですよね。もうちょっとわかりやすく言えば、ある量の溶かす側の液体にある物質が最大どんだけ溶けるのか、その重量ことです。
もうちょっと具体的にコーヒーでいえば、
100㎖のコーヒー(これが溶媒)にどれだけ砂糖が溶けるのかということです。この場合を100gの水に対する砂糖の溶解度といいます。(コーヒー≒水、100㎖≒100gなので便宜的にそうしてます。ついでに“≒”は“大体イコールだよ”の意味です)
そんで20℃のコーヒー100㎖に対し砂糖は201.9g溶けます。(約2倍溶けると覚えておきましょう。ちなみにコーヒーが全く水と一緒のものと仮定して考えてます。)そんなことよりこのぬるいコーヒーどうにかしろということのほうが気になってしまいますよね...。後で温めなおしてきます。
ちなみに、これにあえて単位をつけるなら、201.9(g/100g-H₂O)とするのが一般的だそうです。めんどくさいので私は使いませんが。ちなみに20℃でといいましたが、先ほども言ったように温度で溶解度は変化します。
砂糖でいうとお風呂(40℃)200ℓには47.12kgの砂糖が溶け、おいしく飲むために沸かしたお茶用のお湯(60℃)180㎖には519.84gの砂糖が、カップラーメンを食べるために沸かしてあった400㎖のお湯(100℃)には何と1.9kgの砂糖が溶けます。
同じ量じゃないと比較しづらいので同じ水100gにして表にしたものを用意してみました。ただしこんなに溶けるのは身近なものでは砂糖くらいです。比較して塩の水100gに対する溶解度も見てみましょう。
物 質 \ 温 度 | 0℃ | 20℃ | 40℃ | 60℃ | 80℃ | 100℃ |
砂糖(スクロースから引用) | 181.9g | 201.9g | 235.6g | 288.8g | 365.1g | 476.0g |
塩(塩化ナトリウムから引用) | 35.7g | 35.9g | 36.4g | 37.0g | 37.9g | 39.0g |
Chemicalc v4.0 – a software that includes data on solubilityより
塩の溶ける量はさほど変わらないのに比べて、砂糖はむっちゃ溶けるやん。と叫ばずにはいられない量が溶けますね。
ただし、これは理論上の話で実際にはさっき言った例のようには溶けません。例えばお風呂に砂糖を溶かそうと思ったら、下のほうにざらざらしたのが溜まってるはずです。一生懸命掻きまわしてもお湯の中にキラキラした砂糖が浮遊するだけです。しばらくするとまた溜まります。お茶にも砂糖がドロッと底に溜まっているはず。甘ったるいお茶になります。カップラーメンは麺より砂糖のほうが多くなりカップシュガーになります。砂糖にカップラーメンが埋まってる状態ですねきっと。
では上の表はウソなのでしょうか?
そんなことはありません。なんで溶けないかは次回にもっていこうと思います。是非考えてみてください。
ジャムのふたを男らしく開ける
さて最後に、男らしさを追求するコーナーです。
ジャムのふたの開け方はイメージ写真のように濡れた布巾を使ったり、ふたを温めたりとかの方法がありますが、そんな小細工を使ったところで男らしさはアピールできません。何も使っていないように見せるというとこが肝心です。(すでに男らしくはない)
さて、ジャムの瓶のふたですが、実は2つの力で閉められています。一つはジャムの工場で物理的なフタを閉めたときの力。もう一つは真空状態にしてある為その圧力によるもの。なのでまず開ける方向に力を加える前に、瓶のふたを二つに折る方向に力を加え(折らなくても大丈夫)、わずかに歪めましょう。そんなに力が要ることじゃないので大丈夫。握力のない私が言うんですから間違いなし!そうすることで空気が入りやすくなり真空状態が解除されやすくなります。この力が意外に大きい。
これで二つの力に対抗せずに一つの力にさえ抗えば、腕力だけで開けたように見える!!そう、じつに男らしい(ように見せられる)!!!
あとは女性がジャムのふたを開けるときまでじっと待って、ジャムのふたを開けようとするのを見計らいちょっとタイミングを置いてから、さりげなく後ろを歩いてみましょう。一回で気づかなければ2度3度往復してみるのもいいでしょう。声をかけられたら、動じる心を抑えつつ、爽やかに「ん?どうした?」と答えてあげましょう!
これで女性もゾクゾクすること間違いなし!
グッドラック!!
では次回はなぜ100℃のお湯に溶解度分の砂糖は溶けないのかについてやっていきたいと思います。
最後に男らしくワイルドにこの曲でお別れです
TMネットワーク「Get Wild」でワイルドに去っていきましょう!
それではまた!
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