梅雨の時期は砂糖が食品を守る?
みなさん、こんにちは。製造担当のジャッキーです。
当該記事投稿時は6月第2週です。そろそろ暑くなり、日中だと30度を超える真夏日もちらほら。令和2年の今年は、九州南部、四国地方は既に梅雨入り、私の住んでいる愛知県も例年だとそろそろ梅雨入りとなります。(気象庁HPだと東海地方の平年の梅雨入りは6月8日ごろとのこと)
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当社は砂糖屋さんなわけですが、実はこの砂糖、食品を保存するにあたって、かなり保存性を高めてくれます。
食品にある程度の砂糖を加えると水分活性が小さくなります。
ほらきた~!♪! (唐突)
梅雨時期で、砂糖は食品を保存するのに都合よいですよということを書きたかったのですが、少し踏み込むと、難しい言葉が出てきてしまいました。
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仕方がないので、水分活性をできるだけ簡単に書こうと努力します。
(砂糖屋さんなので、食品に関する水分活性について書きます)
- 食品には水分が含まれているものがある
- その食品中の水分には自由水と結合水がある
- 自由水とは 分子が自由に動き回ることができる水で、0℃で凍結、100℃で気化し、或いは物質を溶解させることが可能な水=微生物が繁殖できる水
- 結合水とは 食品中の他の成分(たんぱく質や炭水化物など)と結びつき、分子の運動が束縛されている(自由に動けない)水で、0℃でも凍結せず、高温でも気化しがたい水=微生物が繁殖できない水
- この食品中の水分のうち、自由水の割合を表す数値(0~1で表します)を水分活性といいます。
(純水の水分活性は1、生肉、鮮魚、果物は水分活性0.98以上、コーンフレークや乾麺は水分活性は0.6以下(イメージわきますでしょうか、低い方がより乾燥しているイメージですね。))
乾燥すると自由に出ていき、水に浸かるとまた入ってくるというように、自由に動き回る水である自由水を微生物が使うことで、食品は劣化します。そこで自由水を少なくしてしまうことで保存性が高くなり、その自由水を少なくする、すなわち水分活性を小さくするのに砂糖が役立ちます。
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ジャムやマーマレードは元々30%ほど(4訂食品成分表より)が水分ですが、砂糖がこのジャムやマーマレード中の自由水を奪うことで保存性の高い食品となっています。また~グラッセや~甘露煮なども同様に砂糖が食品中の自由水を低下させることで、保存性が高くなっています。
唐突に方向転換をしてしまいましたが、如何だったでしょうか。
今後とも“お砂糖”をよろしくお願いします。(母心)
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。